Microsoft Formsのリッカートは、質問の追加で「リッカート」を選び、評価してほしい文を行、共通の答えを選択肢として並べます。複数の項目を同じ尺度で尋ねたいときに使う形式です。
各行の評価を1つ選ぶ質問と、「当てはまるものをすべて選ぶ」質問は分けて作りましょう。ここでは社内の備品貸出案内を例に、設定、必須回答の確認、行ごとの集計まで進めます。フォーム全体の作成や共有はMicrosoft Formsのアンケート作成ガイド(FORMLOVA)で確認できます。
まず、評価する文と共通の答えを揃える
リッカートの「ステートメント」は、回答者に評価してもらう文です。「借りる手順」「返却場所」だけよりも、「借りる手順が分かる」のように、何について答えるかを文にすると選びやすくなります。
今回の質問は「備品貸出の案内を読んで、次の文にどの程度同意しますか」です。次の3行は説明用の作例で、実際に集めた回答ではありません。
| 入力する行 | この行で確かめたいこと |
|---|---|
| 借りる手順が分かる | 申し込みから受け取りまでを案内から理解できるか |
| 返却場所が分かる | 使い終わった備品をどこへ戻すか分かるか |
| 故障時の連絡先が分かる | 不具合が起きたときの相談先が分かるか |
共通の選択肢は「全くそう思わない/あまりそう思わない/どちらともいえない/ややそう思う/強くそう思う」とします。案内を読む対象ではない人も含むなら、「対象外」を別に用意し、どんな場合に選ぶかを説明します。
「どちらともいえない」は中立の評価、「対象外」は評価する対象ではないという答えです。案内を読んでも返却場所が分からなかった人を、都合よく対象外へ誘導しないようにします。尺度のラベルや意味を詳しく整えたい場合は、満足度調査の5段階評価ガイド(FORMLOVA)が参考になります。
Microsoft Formsにリッカート質問を追加する
対象のフォームを編集画面で開き、次の順で入力します。画面の表示言語によって名前が異なる場合は、英語の項目名も手がかりになります。
- 質問を追加する「新規追加(Add new)」を選びます。
- その他の質問形式を開き、「リッカート(Likert)」を選びます。
- 質問文に「備品貸出の案内を読んで、次の文にどの程度同意しますか」と入れます。
- ステートメントの欄へ上の3文を、選択肢の欄へ同じ順序の5段階と「対象外」を入れます。
- プレビューへ進み、行の文と選択肢が対応して読めるかを確認します。
Microsoft公式のフォーム作成手順では、その他の質問形式からリッカートを追加し、プレビューで回答・送信を試す流れを案内しています。入力できたところで終えず、回答者として最後まで進めるかを見ましょう。
各行には一つの意味だけを持たせます。「返却場所と返却期限が分かる」では、場所だけ分かる人が答えに迷います。この例は返却場所に絞り、期限も確認したい場合は独立した文として検討します。選択肢の左右の順番も、途中の行だけ逆にしないようにします。
行を増やすときは質問数の数え方にも注意します。Microsoft公式の制限説明では、リッカートの各ステートメントを質問数に1件として数えます。ひとまとまりの見た目だから、3行全体で1問として扱われるとは限りません。

「複数選択したい」は、どちらの意味かを分ける
「複数の行それぞれに答えてほしい」のか、「同じ行で答えを複数選んでほしい」のかで、作る質問が変わります。
| 集めたい答え | この例での作り方 |
|---|---|
| 3つの案内について、それぞれ評価を1つ選ぶ | 同じ5段階を使うリッカート質問にする |
| 案内に追加してほしい情報を複数選ぶ | 別の「選択肢」質問で「複数の回答」を使う |
| 追加する情報に優先順位を付ける | 評価とは別に順位を尋ねる。今回のリッカートへ混ぜない |
Microsoftの現行回答者向け手順でも、リッカートは各文の選択肢をラジオボタンで示しています。1行に対して答えを1つ選ぶ形式として使い、複数回答が必要な質問は分けます。
追加の要望を集めるなら、「案内に追加してほしい内容をすべて選んでください」という別の選択肢質問を作ります。答えは「写真付きの手順/返却場所の地図/連絡先一覧」です。Microsoft公式の作成手順には、選択肢質問の「複数の回答(Multiple answers)」が説明されています。評価の強さと追加要望を分けると、結果を読むときも意味が揃います。
必須回答は、空欄を残したテストで確かめる
「必須(Required)」を設定しただけで、想定したすべての行が必ず埋まると決めつけず、実際の回答画面で確かめます。まず担当者用のテストとして、次の入力を試してください。
| 試す入力 | 確認すること |
|---|---|
| 全行を空欄にして進む | 必須にした質問が未回答のまま進まないか |
| 1行だけ空欄を残す | その行を回答してほしいという要件と、実際の送信結果が合うか |
| すべての行で同じ評価を選ぶ | 同じ評価を選ぶことと、順位付けを混同していないか |
| 対象外を選び、スマホでも読む | 対象外の意味、行の文、最後の選択肢まで把握できるか |
行ごとに必須・任意を変えたい場合も、設定できると推測して配布せず、必要な動作を確認します。全項目の回答を確実に求めたいなら、各文を独立した選択肢質問へ分け、質問ごとに必須を設定する方法もあります。その形でも、評価できない人のための答えを用意しておきます。
スマホでは、画面に入る部分だけを見て確認を終えないことが大切です。長い行名や最後の選択肢が読めるか、別の行へ移動しても質問の意味が分かるかを見ます。文を短くするときも、何を評価しているかまで削らないようにします。
テスト回答は、本番の集計に混ざらないよう実施日時などを記録します。すでに集めた回答を消して整えるのではなく、確認用と本番用を識別して数えましょう。
結果は、送信件数と行別の件数を照合する
回答が入ったら、フォームの回答概要から個別結果を開き、入力した文と選ばれた答えの対応を確認します。Excelで見る場合も、最初の1件を個別結果と見比べてから集計を始めます。入口はMicrosoft公式の結果確認・共有手順で確認できます。
下表は架空の6送信です。紙面では行名を短くしています。Microsoft Formsの画面やExcelの列名を再現した表ではありません。
| 送信 | 借りる手順 | 返却場所 | 故障時の連絡先 |
|---|---|---|---|
| A | 強くそう思う | ややそう思う | ややそう思う |
| B | ややそう思う | 強くそう思う | 強くそう思う |
| C | ややそう思う | ややそう思う | ややそう思う |
| D | どちらともいえない | どちらともいえない | あまりそう思わない |
| E | あまりそう思わない | あまりそう思わない | 対象外 |
| F | 強くそう思う | 対象外 | ややそう思う |
「ややそう思う」と「強くそう思う」を肯定、「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」を否定として、説明用にまとめます。この分類は集計する側が決めたもので、Formsが自動でこの表を作るという意味ではありません。
| 行 | 肯定 | 中立 | 否定 | 対象外 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 借りる手順 | 4 | 1 | 1 | 0 | 6 |
| 返却場所 | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 |
| 故障時の連絡先 | 4 | 0 | 1 | 1 | 6 |
返却場所の行は、3+1+1+1=6件で元の送信件数に戻ります。対象外を除いて評価できる5件を分母にすれば、肯定は3÷5=60%です。全6送信を分母にした3÷6=50%とは意味が違うので、割合の横に分母を添えます。
この6件に未回答はありません。実際に空欄があれば、対象外や中立へ足さず、未回答として別に数えます。また、3行に6件ずつ答えがあっても18人とは数えません。送信6件と項目への回答18件は別です。同じ人の再送信がある場合は、送信件数と人数の違いも確認します。
少数の架空例から案内の良し悪しを決めることはできません。実務では、まず元の回答まで戻れる表を作り、どの案内を見直すかを検討します。Excelの更新や接続で迷ったときは、Microsoft FormsとExcelの連携ガイド(FORMLOVA)へ進めます。
評価と改善要望を分けたフォームを下書きする
次回の案内確認を、AIとの会話で下書きしたい場面もあります。FORMLOVAでは、評価を尋ねる質問と、追加してほしい内容を尋ねる質問を分けて依頼できます。次はコピーして使うための作例で、実行済みの会話ではありません。
備品貸出案内を見直すフォームを非公開で下書きしてください。「借りる手順が分かる」「返却場所が分かる」「故障時の連絡先が分かる」を、独立した必須の単一選択3問にします。選択肢は「全くそう思わない/あまりそう思わない/どちらともいえない/ややそう思う/強くそう思う/対象外」です。別に任意の複数選択で、追加希望を「写真付きの手順/返却場所の地図/連絡先一覧」から尋ねます。対象外の説明を添え、公開と案内送信は行わないでください。
評価と改善要望を分けたフォームを下書きする
FORMLOVAの無料プランで、フォームの作成・公開、回答受付、基本分析、CSV/Excel出力を使えます。まず備品貸出案内の質問と答え方を整えてみましょう。
登録してメール確認を終えた後、対応AIへ接続し、上の依頼文で下書きを作ります。AIサービス側の対応機能、利用条件や契約・費用は別です。
保存された下書きでは、評価が1つだけ選べるか、改善要望は複数選べるか、対象外の意味が伝わるかを確認します。無料のCSV/Excel出力を使った照合はできますが、クロス集計などの詳細分析とGoogle Sheets自動連携はスタンダード以上です。この例は新しいFORMLOVAフォームを作る用途で、既存のMicrosoft Formsや回答を自動移行する操作ではありません。
よくある質問
リッカートで同じ行の答えを複数選びたいときは?
「複数の項目を評価する」のか「該当する内容を複数選ぶ」のかを先に決めます。後者は独立した選択肢質問の「複数の回答」へ分けると、質問と集計の意味を揃えられます。
必須にしたら全行の空欄を防げますか?
全行が必須かどうかは、1行だけ空欄を残した状態で実際の動作を確かめます。すべての項目に回答が必要で要件を満たせない場合は、行を独立した必須質問に分ける方法を検討してください。
Excelで平均点を出せば集計は終わりですか?
まず元の選択肢と件数を確認します。点数へ置き換えるなら対応表を決め、対象外や空欄を評価の数字へ混ぜないようにします。今回の例は、平均点にする前の件数と分母を照合しています。
質問の目的から組み立て直す場合は、フォーム作成の基本ガイド(FORMLOVA)も使えます。配布前には答え方を試し、回答後には同じ行の元データへ戻れる状態に整えましょう。
執筆・確認情報
FORMLOVA運営者が執筆。Microsoft公式資料とFORMLOVAの仕様・プランの最終確認日は2026年10月24日です。設問と6送信は説明用の作例で、図は確認手順の概念図です。Microsoft Formsのログイン操作・回答送信、この用途でのFORMLOVAのフォーム作成・保存は実測していません。


